こんにちは。
フランス在住2年目のShihoです。
フランスに移住または留学しようとしている方で、フランスの語学学校に関して知りたいという方は多いと思います。
授業料が高いけど、語学学校に行く価値あるのかな?
公立と私立でどう違うの?
こんな疑問を持っていませんか?
今回は私が行った語学学校の話と、語学学校選びで気をつけること、語学学校に行く価値はあるのかなどについてご紹介します。
学生ビザを取得し留学する方と、フランス人と結婚して配偶者ビザでフランスに移住する方では状況は変わってきますが、それについてもちょっと触れますので最後まで読んでくださいね。
Contents
情報収集から語学学校を選ぶまで
フランス渡航前の私の状況
私がフランスに行くことになったきっかけは、フランス人の彼がフランスで働くことになったからです。私たちは日本でPACS契約を結び、フランスで1年一緒に住んだ後に滞在許可証を申請することにしました。
フランス渡航前の私のフランス語力はゼロで、全く何も分からない状態でしたので、1年目は学生ビザを取得し、語学学校でみっちり勉強することに。
フランス行きが決まったのが6月中旬で、フランスへの渡航日は11月初旬だったので、準備期間は4ヶ月半くらい。
私は10月末まで働くことになっていたので、仕事をしながらビザ申請準備、PACS申請、フランス移住準備、役所関連の手続きを全て並行して行っていたので、最後の方は目まぐるしく忙しかったのを覚えています。
まずは、学生ビザ申請のために学校の受け入れ許可証をすぐに取得する必要があったので、どんな学校があるのか調べました。
学校の種類
パリには語学学校がたくさんあり選択肢が多いので、いろんな学校を比較し、自分に合った学校を選んでください。パリは人気の都市ということもあり、日本人が多い学校もあるかと思いますが、短期間でフランス語を上達したい場合は、日本人が少ない学校を選ぶか、日本人がいないようなフランスの田舎の学校を選びましょう。
私が住むことになったストラスブールには、語学学校は3つしかありませんでした。
2. 大手有名語学学校 (私立) フランス各地にあり
3. ローカルの語学学校 (私立)
公立と私立のメリット・デメリットを挙げると、
公立のメリット : 授業料が安い
公立のデメリット : クラス内の生徒数が多いので発言・質問できる機会が少ない
私立のメリット : クラス内の生徒数が少ないので発言・質問できる機会が多い
私立のデメリット : 授業料が高い
そして、私が選んだのは、ローカルの語学学校 (私立)です。
私がローカルの私立語学学校を選んだ理由
スピーキングを強化したかった
とにかくインプットしたことをアウトプットしないと話せるようにならないというのはわかっていたので、発言・質問できる機会が多い学校を選びたかったんです。私の選んだ学校はクラスの人数が最大9名と決められていて、少人数制だったのでこの点が私の条件に合っていました。公立の学校は、すでに申し込み期限が過ぎてしまっていたのと、クラスの人数は最大25人ととても多く、私の希望する環境ではなかったので選択肢から外しました。
問い合わせた時の返信が早く丁寧だった
私の場合は、ビザ申請までにあまり時間がないという状況でした。私立の2校に問い合わせのメールを送った際に、私が選んだ学校はすぐに返信をしてくれ、質問への回答も的確でした。一方、もう一つの学校は、なかなか連絡が返ってこなかったですし、返ってきた内容も質問の内容の答えになっておらずてきとうな返事だったため、不信感を覚えました。
やっぱり、大金を払うのでしっかり対応してくれる信頼できる学校に行きたいですよね。
実際、選んだ学校はどうだったのか
授業内容
私が選んだのは、10ヶ月のインテンシブコース。
このコースは、3時間の文法・リーディング・ライティング・リスニングをするスタンダードクラス + 1時間のスピーキングを加えたコースです。1日4時間 X 週5日みっちり勉強しました。
テキストを使いながら文法・リーディング(+新出単語)・リスニングをし、その日のテーマによっては軽くみんなでディスカッションすることもあります。たまにシチュエーションを決めて2人1組になりアドリブでみんなの前で会話をすることもありました。(駅で切符を買うシチュエーションの駅員さんとお客さん など)
スピーキングに関しては、発音矯正、一つのテーマに関してディスカッション、ディベート、ゲームなどいろんな方法で話す練習をしました。
ライティングは、宿題でその日に勉強した文法を使って何個か文章を作るかまたは出されたテーマでエッセイを書くというのが多かったです。
実際にこの2つを書いた際は、ネイティブのフランス人に添削してもらうことをおすすめします。
私の学校では、B1の授業でCVとLettre de motivationの書き方を教えてもらい、添削もしてもらいました。
そして毎月必須だったのが、以下の3つ。
・月末にテストでレベルチェック。
・月末に学校の先生が生徒たちを連れて、文化交流する日がある。
(美術館や欧州議会の訪問、ピクニックなど)
先生の質
私の学校は、とてもいい先生ばかりでした。といっても私が教わったのは3人だけですが、どの先生もとても熱心で、教え方も毎回工夫していて面白かったです。
クラスに一人はいる空気読まずにしゃべり続ける生徒が私のクラスにもいましたが、先生はうまくコントロールしてくれ、全生徒に平等にしゃべる機会を与えてくれました。
むしろフランスではしゃべらないと存在しないと扱われてしまうので、頑張ってたくさん発言する努力をしました。
クラスの雰囲気
私の学校は、イランからの学生が多く、その他は韓国人、日本人、ドイツ人、中国人、ベトナム人というかんじでした。イラン人のクラスメイトはとにかくよくしゃべるのでいつも感心しつつ、負けないように自分ももっとしゃべらなきゃと思って頑張れました。
クラスメイトは、母国の大学を卒業もしくは休学してフランスに来た学生が多く、フランスの大学に入る前にフランス語力をあげるために語学学校で学んでいました。たまに、フランス人と結婚してフランスに来たというマダムもいて、働くためにフランス語が必須なので勉強していると言っていました。
でも国も年齢も関係なく、誰かが発言して間違えたときはそれを否定するのではなく、みんな優しく間違えたところを正してくれるようなアットホームな雰囲気でした。
授業料
気になるのは授業料ですよね。はっきり言って高かったです。10ヶ月のコースを選んだからというのもありますが、だいたい初任給の3ヶ月分くらいですかね。
でも私はこの金額を払うのに躊躇はしませんでした。初めは集中してフランス語の基礎の基礎をたたき込まなければ上達しないことはわかっていたので、自分への投資だと思えばなんてことはありません。フランスに住むには、フランス語ができないと何かと不便だし、仕事もできないというのは聞いていたので、勉強にお金を惜しまない方がいいのは確かです。
もちろん、人によっては私立は高いから独学で勉強するか公立の学校にしようかなと思う方もいるかもしれませんが、私立の良さは、人数が少ないので発音を直してもらえる、質問したい時にすぐに先生に聞ける環境だということです。
短期間で上達したいと真剣に思っている方は、学校に通っている期間内で死ぬほど勉強すれば元は取れると思いますよ。やる気次第です!
学校選びに大事なこと
① 自分に合ったカリキュラムか
文法・リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングなどの基礎をバランスよく教えてくれる学校がいいのか、またはDELF/DALF対策のクラスがある学校がいいのかなど、人によって重要視していることは違うと思います。
カリキュラムにスピーキングが含まれていない学校もあったりもするので、いろんな学校の情報を調べてそれぞれの学校のカリキュラムをしっかり見ておくことが大事です。
私が受けていたクラスは、フランス語・文化・社会のインテンシブコースですが、この学校にはその他にもDELF/DALF対策コース、ビジネスコース、フランス語教員コース、大学準備コースなどがありました。
② クラスの人数
スピーキングを伸ばしたいのであれば、クラスの人数はもちろん少ない方がいいです。私の経験だと8〜10人くらいがちょうど良かったです。
逆にいろんな国の人のいろんな考え方に触れたい、少人数制は好きではないという方は大学付属の語学学校のような大人数で学べる学校を選びましょう。
③ コースの期間
どの学校も1ヶ月から申し込み可能です。
配偶者ビザがある方は、フランスに着いてから直接学校に行って、話を聞いたり、学校の雰囲気を見てから申し込むことも可能ですし、3ヶ月はこの学校でそのあとは他の学校も試してみたりということができます。
留学する方の場合は、学生ビザの申請に学校の受け入れ許可証が必要なため、事前に学校に申し込む必要があります。
私は10ヶ月のコースに申し込み、1年間の学生ビザがおりました。
私の友人は、公立の大学付属の語学学校に行くことにしたのですが、前期3ヶ月、後期3ヶ月で計6ヶ月だったため、Campus Franceの方にこれだと6ヶ月の学生ビザしか取れないと言われたそうです。
彼女は1年の学生ビザが欲しかったので、夏季コースなどを追加で何ヶ月分か申し込んだことで1年の学生ビザが取れました。
語学学校は行く価値あるのか?
フランス語がすでにペラペラの人は行く必要はありませんが、この記事を読んでいるということは語学学校に行くかどうか迷っているレベルのフランス語力だと思うので、私は迷っているなら語学学校に行く価値は大いにあると思います。
フランス語のレベルを上げられる
大学に行く予定の方でまだフランス語があまり上手でない方は、大学の授業についていけないです。
私の働いていた会社の先輩はフランスの大学に留学していた経験がありますが、彼女は語学学校へは行かず大学に直接入りました。彼女は日本の大学在学中にフランス語を勉強していたそうですが、いざフランスの大学で講義を受けてみたら全く理解できず、毎日泣きながら勉強したそうです。
ちなみに、板書をしない教授が多く、話すスピードも早いので、ノートもろくに取れなかったそうです。せっかく大学で好きなことを学んでいるのに、理解できなかったら精神的にも辛いし、もったいないですよね。
フランスの大学でフランス人と一緒に学ぶためには、B2-C1レベルくらいに達してないと難しいと思います。ですので、 語学学校でみっちり勉強する必要があります。語学学校で勉強しながらDELF/DALFなどのフランス語試験を受けることも効果的です。
独学では学べない活きたフランス語が学べる
独学だとどうしても限界があると思います。例えば、参考書の中の語彙や表現から広がらなかったり、参考書内に最近は使われていないような語彙なども入っていたりしますよね。
学校ではネイティブの先生が教えてくれるので、参考書内の語彙や表現の由来を教えてくれたり、よく使われている語彙・表現なども教えてくれるので安心です。
また、おすすめの歌手や映画・ドラマなどもクラスにレベルに合わせて教えてくれたりもするので、勉強の幅が広がります。
フランスの文化や習慣も学べる
学校では、ネイティブの先生からフランスの文化、習慣に関しても教えてもらう機会はありました。これらはフランスに長く生活していれば自然とわかってくることだと思いますが、フランスに来たばかりでフランス人の友人がいない方にとっては、フランスでなにをしたら失礼なのか、タブーなのかなどなどわからないことは多いですよね。また、日本ではありえないようなことも多々あります。え?フランスではこれが普通なの?なんて思うことは日常茶飯事。
そういう部分も先生が教えてくれます。また、クラスにはいろんな国の生徒がいて、それぞれの国ではどうなのか比較したりもして、これが結構面白かったりします。
あなたの国はどうなのとよく聞かれて、「あれ?どうだったかな」と忘れちゃったりしていることがあったので、フランスに来てからちょっとだけ日本の歴史や政治、文化など再勉強したりもしました。
私の経験からアドバイスしたいこと
フランスに行くと決めた時から、フランス語は猛勉強した方がいい
基礎文法などの重要な部分は、フランス語で学ぶより母国語の日本語で勉強した方がすんなり頭に入ってきます。もちろんフランスの語学学校でも教えてもらえますが、基礎固めは母国語で勉強しておいた方が効率がいいです。
ですので、フランスに行くことが決まったらすぐに勉強を始めましょう!日本語で書かれたフランス語の文法書が絶対役に立つので最低1冊は買って勉強し、フランスに行く際も持って行きましょう。
わかりやすいと人気の文法書は、新ゼロからスタートフランス語 文法編 と フラ語入門、わかりやすいにもホドがある! です。
また、学生ビザの申請をする際にCampus Franceによるオンラインでのテストがあります。この時の結果によって、語学学校でどのレベルのクラスから始まるかが決まるので、なるべくこの時点で高いレベルの結果を出しておいた方がいいです。
学校選びは時間の余裕を持って
学校の口コミをチェックしたり、学校に問い合わせをしたりして、費用、カリキュラム、学校の雰囲気など気になるところは全て調べておきましょう。私の場合は、時間がなかったのと、選択肢も3つしかなかったので消去法ですぐに決められましたが、パリなどの大都市では語学学校は山ほどあるので時間がかかります。
学校選びをしくじるとあとで後悔することになりますので、入念に調べる必要があります。留学の場合は、少なくとも1年前くらいからフランス語の勉強や、学校選び、必要書類の準備などの準備を始めましょう。
【まとめ】フランスの語学学校には行った方がいい
① カリキュラム
② クラスの人数
③ コースの期間
① フランス語のレベルアップが期待できる
② 独学では学べない活きたフランス語が学べる
③ フランスの文化も学べる
それに加えて、クラスの友達と励まし合えるのも学校の魅力です。
フランスの滞在許可証がある方で、学校が嫌いという方は、独学で勉強しつつオンラインのマンツーマン授業でスピーキングを鍛えることもできると思います。
私は語学学校に行ったおかげで、フランスに来たばかりの全く何もわからない状態に比べたらだいぶフランス語が上達したと実感しています。もちろんまだまだ勉強はしないとビジネスレベルには達しないとは思いますが、語学学校に通ってよかったと思っています。
この記事が、語学学校に行こうか迷っている方の役に立っていたら嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また!
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