フランス独特な不動産売買システムViager(ヴィアジェ)とその注意点

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フランス移住

Salut ! こんにちは!

最近、週末にフランスのいろんな不動産情報をチェックするのが趣味のShihoです。

将来持ち家/アパートが欲しいので、彼と一緒に条件を書き出したり、住む地域の情報や物件情報をチェックしたりしています。

先週末、物件情報をチェックしていると、格安な物件を発見!え?桁一つ少なくない?ってくらい表示金額が少なかったので、よく見てみるとViager(ヴィアジェ)という表記がありました。

実はこれ、日本にはないフランスの独特なシステムなんです。今回はそんなViager(ヴィアジェ)についてご紹介します。

Viager(ヴィアジェ)とは

高齢者が自分の所有している不動産を売るためのシステム。契約は公証人によって作成され、署名をした時点でその物件は買い手のものとなりますが、売り手は生涯死ぬまでその物件に住むことができます

買い手は初めにle bouquet(ル・ブケ)と呼ばれる一時金を支払い、その後は毎月決められた額を支払うことになります。一時金と月額は、売り手と買い手の間で決めることができます。

つまり、売り手にとっては生涯年金のようなものです。

Shiho
Shiho

私が物件情報を見ているときに見つけた安いなと思った金額は、一時金の額だったんですね。

普通の不動産売買と違うところは、

⒈ 売り手が高齢者の場合のみ
⒉ 売り手は物件を売った後も、亡くなるまでその物件に住み続けることができる
⒊ 物件の買い手は、売り手が亡くなるまで月々決められた額を払い続けなければならない。
⒋ 物件の買い手は、売り手が亡くなるまでその物件に住むことはできない。
つまり、物件を購入してもすぐにその物件に住むことはできませんので、今すぐ住みたいという方向けではありません。
売り手にとっては死ぬまで月々お金が入ってくるので良いシステムですが、買い手にとっては売り手がいつ亡くなるか分からなのでギャンブルのようなものです。また、人の死を待つというのもあまりいい気はしません。
というのも、過去の有名な失敗例をご紹介します。
Jeanne Calmentという女性が90歳の時に、47歳の男性にヴィアジェで物件を売りました。男性は30年後の77歳で亡くなりましたが、Jeanneさんは思いのほか長生きし、男性が亡くなった2年後に122歳で亡くなりました。男性が亡くなった後の2年間は、彼の妻がJeanneさんへの支払いを続けたそうです。なんと売り手が買い手よりも長生きしてしまったパターンですね。このように、結果的に本来の物件の価値よりも2倍以上の金額を払ってしまいました。でも、誰もJeanneさんが122歳まで生きるとは予想できなかったでしょうね。
ちなみに、売り手が病気などで余命がわかっている場合は、このシステムは利用できません売り手が契約終了後20日以内に亡くなった場合は、売り手の余命が把握されていたとみなされ、契約は無効になります。

まとめ

売り手にとっては良いシステムですが、買い手にとってはリスクがあるシステムですね。
運が良ければ普通に買うよりも安く買えるかもしれません。
フランスで物件の購入を考えている方は、一つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
物件を探している方向けのおすすめの番組があります。
私はこれでたくさん物件見て自分好みの物件を探しています。
フランス在住で将来家もしくはアパートを買いたいという方や、日本に住んでいるけどフランスの家やアパートに興味がある方にもおすすめ。是非参考にしてください。

Stéphane Plaza / Recherche appartement ou maison

*Youtubeだと2016や2017年に放送された時の動画が多いですが、最新の動画を見たい方はネットでフランスのテレビ局のM6に登録したら見ることができます。(日本では見られないかもしれません。)

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