フランスのM.O.F.とは?日本にも受賞者のお店ある?

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フランス文化・習慣

 

フランスのM.O.F.という言葉を聞いたことがありますか?

日本にはないものなので、フランス通やフランス料理などに詳しい方以外は知らないかもしれません。

 

M.O.F.とはMeilleur Ouvrier de Franceの略で、国家最優秀職人章のことです。具体的に言うと、フランス文化において優れた技術を持つ職人に授与される賞のことを指します。

日本でいう人間国宝(重要無形文化財)のような名誉ある称号です。

 

フランスの職人の誰もが憧れるこのM.O.F.について、詳しくご紹介していきます。

是非、最後まで読んでくださいね!

 

 

M.O.F.とは?

4年に1度行われる、フランスで優れた技術を持った職人に与えられる賞のことです。一度受賞したら生涯保持でき、フランスの職人は誰もが手に入れたい名誉な称号です。

 

1913年に芸術評論家で政治家でもあったルシアン・クロッツ(Lucien Klotz)が伝統工芸の保護のために、フランス全土で展示会をし、優れた職人を表彰しようと提案したことが始まりです。

その後、フランス政府の支援を受け、1924年に第一回目の展示会がパリで開催され、200名の職人が集まりました。

1925年には、正式に授賞式が行われ、選ばれた144名の職人にM.O.F.の称号が与えられました。

1930年には、受賞者にメダルが贈与されるようになりました。

1961年に、ポール・ボキューズ(Paul Bocuse)がM.O.F.を受賞した際に、キッチンでメダルを常に着用するのは難しいと主張し、食に関する職種の受賞者には、現在のシェフジャケットの襟にトリカラー(青白赤)を入れるというスタイルに変わりました。

https://horecamagazine.be/fr/a-la-memoire-de-joel-robuchon/

 

どんなカテゴリーがある?

現在全17カテゴリーあります。

美食の国フランスなので、食のカテゴリー(Métiers de l’alimentation)から紹介すると、こんな職業があります。

  • 菓子 (Pâtisserie)
  • パン (Boulangerie)
  • チョコレート (Chocolaterie)
  • アイスクリーム (Glaces)
  • チーズ (Fromagerie)
  • 肉 (Boucherie)
  • 加工肉 (Charcuterie)
  • 魚介類 (Poissonnier)
  • 野菜 (Primeur)

食だけでも9種あります。

 

17カテゴリー全て見たい方はこちらからご覧ください。

 

参加資格と審査

参加資格は23歳以上

 

この審査のために、数ヶ月または数年かけて準備するほどの難易度です。

プログラムは審査の2年前に発表されます。

 

審査において、参加者は一定の時間と作品を作るための材料を与えられます。

審査員は、参加者がどのような方法で作品を作るか、どんなノウハウを持っているか、スピード感ルールを守っているか作品の卓越性や完璧さなどで総合的に判断されます。

 

2018年パティシエの審査はこちら。
*フランス語ですが字幕を日本語に変更できます。

日本にお店があるM.O.F.受賞者

日本にお店を出しているM.O.F.シェフの一例です。まだたくさんいると思いますが。

  • ポール・ボキューズ (Paul Bocuse)  レストラン情報はこちら

    https://fr.wikipedia.org/wiki/Paul_Bocuse

  • ジョエル・ロブション (Joël Robuchon) レストラン情報はこちら

    https://horecamagazine.be/fr/a-la-memoire-de-joel-robuchon/

  • ジャン=ポール・エヴァン (Jean-Paul Hevin) 店舗情報はこちら

    https://www.lesechos.fr/2014/09/jean-paul-hevin-star-au-japon-292045

  • アルノー・ラエール (Arnaud Larher) 店舗情報はこちら

    https://vivreathenes.com/arnaud-larher-la-haute-patisserie-de-paris-a-athenes.html

また、一番最近では、2019年ホテルニューオータニ「トゥールダルジャン 東京」で

https://www.newotani.co.jp/tokyo/press-release/2019/0517-01/

エグゼクティブシェフを務めるルノー ・オージエ(Renaud Augier)が受賞しました。
レストラン情報はこちら

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

フランスには、M.O.F.を取るために厳しい修行に耐えて、技術を磨いている方がたくさんいると思います。いわば、職人人生の集大成とも言える称号ですね。

実は、私は日本で何度かM.O.F.のパティシエの方々と一緒に働く機会があったのですが、みなさんプロ意識が並大抵ではありませんでした。一つ一つ細かいところにまでこだわったレシピ見た目の美しさや味への追求、また、常に新しい物を創り出そうという意識。全てが素晴らしかったです。

 

ピーコ
ピーコ

フランスに旅行で来た際には、

是非M.O.F.のお店に寄ってみてください。

 

< ストラスブールのM.O.F.のお店 >

Maison Caffet Chocolatier Pâtissier

住所:22 Rue des Orfèvres, 67000 Strasbourg

営業時間:10:00-13:00 / 14:00-18:00

定休日:日曜、月曜

https://www.maison-caffet.com/maison-caffet-strasbourg

 

Maison Lorho (Fromagerie)

住所:3 Rue des Orfèvres, 67000 Strasbourg

営業時間:月曜15:00-19:00 / 火曜~土曜9:00-19:00

定休日:日曜

Fromagerie en ligne - Livraison et Click & Collect à Strasbourg - Maison Lorho
Commandez et acheter les fromages sélectionnés par Christelle et Cyrille Lorho, Meilleurs Ouvriers de France Fromagers.

*ここのお店は夫婦でM.O.F.を受賞しています。

 

 

M.O.F.のさらに詳しい情報はこちらに記載されています。ご興味がある方はご覧ください。

M.O.F. 公式サイト

 

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