アルザスのシンボル鳥/ 赤いクチバシのコウノトリ

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フランス観光

フランスのアルザス地方の街を歩けば必ずと言っていいほど見かけるこの鳥。

お店の看板や、お土産屋さんで売っているポストカードやぬいぐるみなど、至る所で見つけられます。また、春夏にかけて本物を見ることもできます。真ん中の写真はコルマールで見た本物の鳥です。

しかし、なぜこの鳥がアルザス地方のシンボルなのでしょうか。今回はこの赤いクチバシのコウノトリに関してご紹介していきます。

 

名前と特徴

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名前

日本語名:シュバシコウ (赤いクチバシのコウノトリの意)

フランス語名:La cigogne blanche

英語名:White Stork

生態

主にヨーロッパで繁殖し、アフリカで冬を越します。河川近くなどの湿地帯を好みます。ヨーロッパでは建物の屋根や煙突などの高い所に巣を作ります。オスとメスが一緒に抱卵・子育てをするので、その習性からヨーロッパでは赤ちゃんや幸福を運ぶ鳥として親しまれています。 寿命は、20〜30年と言われています。

体の特徴 

体の色はアジアに生息するコウノトリと同じですが、クチバシの色はアジアのは黒、アルザスのは赤です。体長は約1メートルほどで、羽を広げると2メートルほどに及び、体重は3キロほどにもなります(個体差あり)。オスとメスの違いは、オスの方がメスよりも体が大きいそうでうすが、個体差があるので判別は難しいようです。

木の枝を集めて作られた巣は、重さ500キロ、直径1.4メートルほどにも及ぶ大きさです。

 

 

なぜアルザス地方のシンボルなの?

諸説ありですが、

ひとつは、シュバシコウはフランスの中でもアルザス地方に生息している数が多く、神聖で幸せを運ぶ鳥ということもありアルザスの住人にとても親しまれていたからです。

また、アルザス出身のアーティストHansi (アンシ / 本名:Jean‐Jacques Waltz) が描いたアルザスの絵にシュバシコウが書かれていて、それが有名になったからです。

En Alsace, avec Hansi / Partir en Alsace

 

シュバシコウは絶滅危惧種だった!?

シュバシコウは冬を越すために渡ったアフリカの干ばつ化や、電線による感電死、アルザスの湿地帯を排水してしまったことなどにより、1960年代に148組いたシュバシコウのカップルが、1974年には9組にまで減ってしまいました。

しかし、1976年にシュバシコウはフランスの法律で保護種に認定され、1983年にAPRECIAL (Association pour la Protection et la Réintroduction des Cigognes en Alsace Lorraine)という団体がシュバシコウ保護のために作られました。そして、アルザス各地にシュバシコウの飼育センターが作られ、2009年にはシュバシコウのカップルは450組、2017年には850組にまで増えました。

 

シュバシコウが見られる場所

ストラスブールにあるオランジェリー公園

コルマールの街中の高い建物の屋根上

 

 

最後にシュバシコウに関する有名な言い伝えを2つ紹介します。

  • 自宅の屋根にシュバシコウが巣を作ったら幸せになれる。
  • 若い女性が、シュバシコウが自分の方に歩いてくるのを見たら、彼女がプロポーズされる前兆である。

もしアルザス地方に春か夏に来る機会がありましたら、是非シュバシコウを探してみてください。

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